『Super Build/SS3』の導入事例

武設計 一級建築士事務所

ソフトウェア

『SS3』であれば、設計者が本来時間をかけなければならないところに、十分時間をかけることができると実感できました。

武設計 一級建築士事務所

左から高橋 様、林 様、武居 様、菊川 様

所在地:東京都新宿区  業種:構造設計事務所

弊社ソフトウェアを導入する前は、どのようなソフトウェアを利用していましたか?

以前勤務していた設計事務所で、8年間ほど他社のテキスト入力中心の一貫ソフトウェアを利用しておりましたが、時間を無駄に浪費しているなと感じることが多かったです。例えば、エラー発生原因のカンマとスペースの違いを発見するのに1時間近く費やしたこともありました。退職直前には、新一貫ソフトウェアが発売され、私がそのテストを担当することになったのですが、発売されたばかりということもあり、不正終了するケースが多く、全く仕事が進みませんでした。結局、途中でその新ソフトウェアの利用を諦めてしまいました。

ご利用のきっかけをお聞かせください。

退職して今の事務所を立ち上げるまでの間、知り合いの設計事務所に週に何回かお手伝いに通っていました。その事務所で、『SS3』(当時は『SS2』)を初めて利用しました。すぐに「これは使いやすい」と思いました。解説書をほとんど見ることなく、建物形状を短時間で入力できるため、設計方針やモデル化の決定にしっかり時間をさくことができました。データ入力やエラーの原因探しに時間はかけたくありませんから。『SS3』であれば、設計者が本来時間をかけなければならないところに、十分時間をかけることができると実感できたことが導入のきっかけです。

『SS3』の利用方法を教えてください。

この物件はRC造7階建て免震構造の建物です。免震層は基礎にあるのですが、免震層から上の建物部分と、免震層から下の基礎部分に分けて、別々に『SS3』で入力して解析しました。この物件は告示免震で設計しましたので、免震層の設計には『IsolationPRO』を利用しました。

免震装置はどのようなものを利用しましたか?

この物件では「積層ゴム一体型U型ダンパー」を主に利用しました。積層ゴムの上下のベースプレートに直接U型の鋼板がとりついているシンプルな構造であり、エネルギー吸収力に対して低コストかつ点検・交換が容易という長所があります。『IsolationPRO』は入力にかかる時間が短く多数のCaseStudyがスピーディに行えました。これにより鉛プラグ入り積層ゴムや高減衰積層ゴムなどと比較検討したのですが、この建物では工事コスト的にはあまり差が出ませんでした。そこでアフターケアを重視しました。地震後の免震部材(ダンパー)の損傷程度が目視で確認でき、万が一の時にも、ダンパー部分の取り替えが可能であるという点で建て主に安心していただける製品であると判断しました。

免震構造には力を入れているのですか?

はい。免震構造には積極的に取り組んでおります。一般社団法人 日本免震構造協会の会報誌などでも最新動向の情報収集や発表された研究結果などを読ませていただき勉強しております。最近は長周期地震動に対する話題が多く注視しています。長周期地震動の特徴として揺れが長時間続くということがありますので、建設地の地盤特性によって長周期地震動の影響が大きい場合はダンパーの数を増やすことや、オイル系ダンパーを選択するなどの対応が必要になってくるかもしれません。また建築計画については建物の周囲に十分なクリアランスを設けることも必要となってきます。

計画当初からかかわった物件について教えてください。

RC造の建物なのですが、雑壁をすべて「押し出し成形セメント版」という乾式の壁にした物件があります。RC造では構造的な判断でRC壁に耐震スリットを設けますが、その時の腰壁、たれ壁の梁剛性への処理方法が収束されておりませんので、その処理方法により応力にバラツキが生じます。RC造の雑壁は、建物の堅さに寄与し、それが余力となっているという考え方もあるのですが、雑壁をRC造としなければ、地震力を均等に負担でき、想定外の地震を受けた場合の挙動が安定します。この物件では用途に合っていたこともありそれが実現できました。通常はRC雑壁があり耐震スリットを設けることが多いので、計算手法としては「構造スリット設計指針」に基づいて、『Microsoft® Excel®』で梁剛度増大率を算定した結果を『SS3』にCSVで読み込ませて設計しています。

日々の設計業務の他、最新技術の情報収集は大変ではありませんか?

最新技術は日々進化しており大変な面はありますが、以前の事務所にいた時から10数年そのサイクルで仕事をやってきてある程度慣れてきました。今は経験もある程度積ませていただきましたので、社会貢献活動にも参加していきたいと考え(社)東京建築士会では青年委員会に在籍し若手建築士と共同で一般建築士向けの研修を企画運営しています。また、まちづくり委員会では長周期地震動をとりあげる勉強グループを担当させていただいております。東京都は「東京都帰宅困難者対策条例」を制定し、災害時には「むやみに移動を開始しない」と一斉帰宅の抑制を促しているのですが、構造的にその建物に留まり続けて良いのかという判断は非常に難しく地震直後に短い時間で建物の持ち主が建物安全性を簡易的に判定する手法について、現在研究が進められていると聞いています。昼間人口の圧倒的に多い西新宿に勤める構造設計者としては一斉帰宅の抑制は非常に身近な問題であり、このような研究にも積極的に協力していきたいと考えています。

最後に、一言お願いします。

今回ご紹介させていただいた免震物件の竣工後、建て主様が立食パーティを開いてくださいまして、「おかげさまでこんなにすてきな建物ができました。本当にありがとうございました」と声をかけていただきました。とても嬉しかったです。がんばって良かったと。これからもお客様目線で仕事をしていきたいです。

本日は、ありがとうございました。

取材協力:武居 由紀子 様

会社概要

【 会社名 】
武設計 一級建築士事務所
【 URL 】
http://take-archi.com/
【 所在地 】
東京都新宿区
【 事業内容 】
建築構造設計

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