(東京都)
2階建て、平面形状28.10m×20.35mの RC造壁付きラーメン構造による建物です。建物の外壁面のうちメインファサードとなる2面にRCの斜柱を配置しています。1階の一部はピロティ空間となっており駐車場として利用しています。2階に大会議室として使用するホールを配置するため一部ロングスパンの梁を設けています。
構造計画概要
斜柱を配置する面には耐力壁を設けず、RC造でありながら柱がブレースのように機能し軸力により水平力を負担する計画としています。
耐力壁と斜柱のせん断剛性を比較し平面的な偏心が発生しないように耐力壁を配置しています。
2階ホール上部の梁はスパンが長いため、大梁の負担荷重を低減するために小梁を大梁と平行に長手方向に配置しています。基礎は地盤改良(柱状改良)+直接基礎(独立基礎)により計画しています。
『SS7』利用方法
モデル化に際してセットバックや節点同一化の機能を使用し、実状どおりの形状を作成しました。
通常のRC造の柱とは異なる応力状態が発生しますが『SS7』では柱に作用する軸力と曲げモーメントとせん断力から正確に断面算定を行うことができました。
計算内容を確認する時にもマニュアルや出力される計算書から計算過程を確認しやすく、安心して設計を進めることができました。
形状が複雑な建物をモデル化する時に、伏図、軸組図、立体表示をそれぞれ別のウィンドウで同時に閲覧できる点が便利だと思います。
別途検討項目

『SS7』以外で行った検討項目として、片持スラブを支持する壁の面外曲げに対する検討、仕口部の鉄筋干渉の確認、モデル化していない風除室鉄骨部材の検討、階段の検討、梁貫通孔の検討、地盤改良の検討、外装ルーバーの検討などがあります。
確認審査時の指摘事項や対処方法
軸力、特に引張力が発生する部材の断面算定について質疑があり、安全性に問題がないよう注意して検討と回答を行いました。
また、柱梁接合部や柱脚基礎まわりでの鉄筋の納まりが複雑であり、設計時に想定している配筋が可能か審査時も指摘がありました。
配筋の納まりについては架構詳細図や3Dモデルでの配筋検討を行い確認しました。
その他
ファサードとして斜柱と平行となるアルミルーバーを計画しました。
アルミルーバーを支持する鉄骨のブラケットは躯体のRCから片持ちで配置しています。
意匠上、ルーバーの接合部やルーバー同士の交点でのボルトを可能な限り少なくする必要があり、個別の検討モデルでルーバー面全体をモデル化し設計を行いました。
また、暴風時の振動による音鳴りについても問題がないよう検討を行いました。
配筋の納まりについて事前の検討も行いましたが、施工が始まってからは3Dモデルを元に3Dプリンターで仕口部の配筋模型を作成し、より詳細な検討を行いました。
施工時には斜柱の脚部に雨水が集まることを考慮してV字の谷部に立体的に勾配を設けました。
また、台形や三角形の変則的なガラス窓に対して躯体の変形を考慮してシール部の防水性を検討しました。












