『Super Build/FA1』の導入事例

一級建築士事務所 諸冨設計

ソフトウェア

木質ラーメン構造の計算に『FA1』を利用しています。

一級建築士事務所 諸冨設計

諸冨 稔 様

所在地:東京都調布市  業種:構造設計事務所

主にどのような物件が多いですか?

RC造、鉄骨造、木造の構造設計を行っています。主に住宅関係がメインで、最近ですと若い人たちが集うシェアハウスやRC壁式構造のグループホームの設計が多いですね。大体5割近くが木造3階建て、更にその半分が混構造です。1階がRC造で2~3階が木造といったケースが多いですね。その他、開発関係の仕事で擁壁の設計をすることもあります。

導入のきっかけをお聞かせください。

30年近く前に勤めていた設計事務所で『SS1』を導入していたのがユニオンさんとの出会いですね。独立当初は、他社の一貫構造計算ソフトウェアを購入して使っていましたが、サポートが悪く、使い勝手も悪いものでした。そこで、独立前に知り合ったユニオンの担当営業さんに相談して、『SS1』を導入しました。よく事務所に来て丁寧に使い方を教えていただいたことを覚えています。また、電話サポートの対応が他社と比べて非常に良かったので、ユニオンさんのソフトウェアの導入に至りました。

サポート風景
▲サポート風景

実際にご利用いただいて、便利だと思うところはどこですか?

『SS3』と『WRC』をよく利用しています。壁式構造の場合、平屋は手計算でやることもありますが、2~3階くらいの規模になりますと、『WRC』が重宝しますね。また、木造の大断面の計算をする場合には、『FA1』を利用します。駐車場の設計など特殊な工法を採用する場合にも『FA1』を使っています。他社のソフトウェアの場合、何を入力しているのか入力形式がテキストで分かりにくく、ユニオンさんのCAD形式での入力が非常に楽だと感じています。『SS3』や『WRC』はCAD形式での入力を採用していますので、分かりやすくていいですね。

『SS3』-マウス入力
▲『SS3』-マウス入力

『WRC』-入力
▲『WRC』-入力

『FA1』-CAD入力
▲『FA1』-CAD入力

今注目の“木質ラーメン”のプロジェクトも始められるそうですね?

あのベースパックで有名な株式会社岡部さんの仕事を協力事務所として行っていました。最近岡部さんが、木造の大空間を実現する構造用集成材柱梁接合工法「ラックジョイントシステム」を開発されましたが、ベースパックを作っているメーカーとしてのノウハウを活かして大断面の柱脚プレート等を特注で作ってくれるなど小回りもいいですから、将来的にかなり面白いものになると思いますね。「ラックジョイントシステム」の構造計算に対する説明を、私が岡部さんから引き受けています。木造舎の『KIZUKURI』を使い、筋交いの計算など検証し、ラーメン部分に関してはユニオンさんの『FA1』を利用して検証していく予定です。今までは、その計算方法などがオープンではなかったので実現できませんでしたが、これを機会に大々的に広めていければと思いますね。今は、ちょっと事務所の仕事が忙しく、なかなか準備に手が回らないというのが実状ですけれど、2か月に1回くらいの割合で講習会等を開催する予定です。その講習会では御社の『FA1』を紹介しますから、操作方法の説明をユニオンさんでお願いしますね。

木質ラーメンは今、各方面からも注目されつつあるようですが、林野庁をはじめ日本の山を整備するにあたり、日本の木材をどんどん使用するように法律が整備され、官公庁や学校施設の低層モノでは、積極的に木を使っていこうとアピールしています。特に学校施設では、木のぬくもりなどが見直されていますし、105角の柱は小さくて燃えやすいというイメージがありますが、大断面の場合250角の大きさがありますので、表面だけ燃えて芯の方まではなかなか燃えにくくして「燃え代」を計算していますからね。また、小学校などはもともと火が出にくい場所ですし、火を使う実験室などは耐火構造として石膏ボードを巻くなどの対策も採られています。今流行のECOということもありますので、自然のものを使っていくことは環境にも良いことですからね。また、木造でも大断面を採用するので30~40年と耐久性も向上しますし、RC造に比べて木造の場合、増築や改築もやりやすい面がありますから。

『FA1』-施工手順を追った検証が可能
▲『FA1』-施工手順を追った検証が可能

その他、ユニオンシステムに対するご意見・ご感想などあれば教えてください。

壁式構造の場合、『WRC』では立体解析を採用していますが、計算が複雑であるがゆえに、手計算と同じように計算できる方が、ソフトウェア出力も内容も分かりやすいと思います。ある意味『WRC』は正確にやっているので、予想もつかないせん断力が出てくる場合がありますが、手計算の場合はそれがありません。平屋の場合、もう少し『WRC』を単純化してもらいたいですね。

あと、ユニオンさんも木造関連のソフトウェアを整備してみてはいかがでしょうか?A社とD社が混構造のソフトウェアを出してきましたからね。ただし、使い勝手が良くないのでなかなか広まらないと思いますから、価格も手ごろで使い勝手が良ければ、たぶんかなり売れると思いますよ。(笑)

本日は、ありがとうございました。

取材協力:諸冨 稔 様

会社概要

【 会社名 】
一級建築士事務所 諸冨設計
【 URL 】
http://www7a.biglobe.ne.jp/~purinn/
【 所在地 】
東京都調布市
【 事業内容 】
構造設計、工事監理

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