『SS21/3D・DynamicPRO』の導入事例

株式会社 中村構造研究所

ソフトウェア

NS-SSBのモデル化の点では『3D・DynamicPRO』は優れています。

株式会社 中村構造研究所

代表 中村 秀司 様(左から2人目)

所在地:東京都千代田区  業種:構造設計事務所

主にどのような物件が多いでしょうか?

自社構造設計案件は鉄骨造オンリーで温浴施設や複合施設で年間2件程度です。日鉄エンジニアリング株式会社のOBで、開発にも携わっていたこともあり、業務の半分以上は、日鉄エンジニアリング株式会社様からの依頼である球面すべり支承を使った免震システムの設計提案で『SS7』のデータから地震応答解析に必要な諸元をCSV出力し、『DynamicPRO』やA社のソフトで地震応答解析をしています。特に、引抜の検討や応答加速度を低減したい場合は『SS7』から『3D・DynamicPRO』にリンクし検討しています。
年間50件以上の地震応答解析を行っている状況ですが、そのうち、A社のソフトの顧客指定が2割、8割は『DynamicPRO』と『3D・DynamicPRO』での検討です。フル立体解析を行う必要がある場合に『3D・DynamicPRO』を使用しており、疑似立体解析をA社のソフトと使い分けています。
最近は『3D・DynamicPRO』をよく使っています。A社のソフトを使って検討する場合、集約モデルの疑似立体で検討していましたので『3D・DynamicPRO』で検討できるようになってからは非常に効率的になっています。用途としては、物流倉庫、病院、事務所ビルなど免震構造の検討は多岐にわたります。

ソフトをご利用になったきっかけを教えてください。

免震検討をする場合、顧客が『SS7』ユーザーであることが多いため自社設計でも使うことにしました。もともと、日鉄エンジニアリング株式会社時代に『DynamicPRO』のNS-SSBのモデル化に関係していたこともあり、『3D・DynamicPRO』の使い勝手を知っていたことが大きいです。

主な利用方法を教えてください。

免震構造での引抜の検討や、応答加速度、応答せん断力低減の検討に『3D・DynamicPRO』の精緻な解析結果は大きな意味があります。引抜の検討は『3D・DynamicPRO』を極力、使うようにしています。特殊な検討としては2棟の免震構造を何らかの形で、連結するケースがあります。

導入効果はありましたか?

質点系の応答結果と『3D・DynamicPRO』の結果は応答変位などのマクロ的な結果は変わらないのですが、建物に若干ねじれがある場合は、加速度やせん断力が低減できることが大きいです。また、引抜の検討時に浮き上がり量が検討できるので、解析が精緻になり、非常に役に立っています。

設計業務効率化された点はありますか?

やはり、最大の利点は『SS7』から『3D・DynamicPRO』のデータ移行がスムーズなことと、地震波も『DynamicPRO』から移行できるので、集約モデルの質点系解析とフル立体解析がタイムロスなくできることです。設計提案が主な仕事のため、偏心など提案に必要な情報が『SS7』のデータにあるため、顧客との意思疎通ツールとして大いに役立っています。

また、パソコンのコア数やメインメモリによりますが、複数の地震波が同時解析できるので、解析時間も効率的になっていると思います。検討ケースを複数保存できることで、解析条件を変えた場合の比較が容易に行えるところが良いです。最適な免震システムの選定、制振装置配置を設計する上で、多様なシミュレーションが可能であり業務の効率化に役立っています。

他社メーカーのソフトと比較していかがでしょうか?

『3D・DynamicPRO』で節点の追加や躯体情報の修正ができないこともあり、『SS7』でモデル化の見直しが必要なため、使い勝手は残念ながら、A社のソフトが優れています。
一方、球面すべり支承NS-SSBは摩擦モデルで検討できるので、2方向入力での検討が優れていると思います。履歴型のマルチ・シア・スプリング(MSS)モデルでは若干のずれが出てしまうのは仕方ないと思っていましたので、NS-SSBのモデル化の点では『3D・DynamicPRO』は優れています。

日鉄エンジニアリング株式会社 NS-SSB(HPより)
▲日鉄エンジニアリング株式会社 NS-SSB(HPより)
引抜検討で浮上量が3㎜以下を確認した例
▲引抜検討で浮上量が3㎜以下を確認した例

その他、ご要望など

『SS7』の要望となりますが、『SS7』のデータの連結に対応して欲しいです。『SS7』は多剛床に対応していますが、エキスパンションを想定し、各棟を分けて『SS7』データを作成してしまったものを連結できれば、効率化が図れると思います。現状、入力作業が少なくなるよう大きい方のデータに通りや躯体を追加してモデル化を編集しています。免震層上部を剛床にする場合と多剛床にする場合と、上階を制震部材で接合するなど多種な使い方があります。
また、各階の地震時節点重量の重心位置と重量慣性二次モーメントの計算とCSV出力をお願いしたい。
『SS7』からA社のソフトに変換したい場合があるのですが、上記の節点重量のほか、梁、柱の長期応力の移行ができるようにしていただきたい。
『3D・DynamicPRO』の要望としては、球面すべり支承NS-SSBは水平変位によって、上下の鉛直変位が出ます。水平変位の速度が速いと鉛直方向にも加速度が発生し、それによって水平変位にも影響します。特に、2方向入力のときにはさらに影響するため、この現象の解析ができるようぜひともご協力いたしますのでよろしくお願いします。

本日は、ありがとうございました。

取材日:2022年3月

会社概要

【 会社名 】
株式会社 中村構造研究所
【 所在地 】
東京都千代田区
【 事業内容 】
構造物の基本計画・構造設計・設計コンサルティング

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