『SS21/DynamicPRO』の導入事例


操作性と解析速度に優れています。
株式会社 内藤建築事務所
所在地:京都府京都市
業種 :総合設計事務所
今回の構造計画概要について教えてください。
本建物は、静岡市内の周辺住宅街にスケールを合わせた地上2階建ての純鉄骨造施設であり、高度な検査を行うBSL3(バイオセーフティレベル3)ルームのほか、市民講座の開催を想定した会議室を備えています。機能の異なる2つのフロアを繫ぐ中2階には吹抜空間を設け、職員の交流や執務環境の向上を意図した設計としました。また、大震災時にも機能を喪失することなく安定して検査業務を継続し、セキュリティを強化するため、建物全体に高度な免震構造を採用した試験検査研究施設です。
地盤性状は、設計用水平加速度(350gal)でも液状化を起こさない良好な地盤なため、直接基礎を採用しています。
免震装置の選定においては、建物の応答加速度を効果的に抑制する「高減衰ゴム系積層ゴム(HDR)」、周期を延ばして揺れを受け流す「弾性すべり支承(ST)」、そして大きな減衰性能を担う「減衰こま(RDT)」の3種類を併用しています。それぞれの装置が持つ減衰性能と支持性能を効率よく引き出すため、各免震部材を基礎下にほぼ同数ずつバランスよく配置する計画としました。この優れた免震システムと自家発電設備等の重要インフラを確実に連携させ、大地震時においても施設の安全性、作業効率、ならびに業務継続性を強固に担保する構造計画としています。

『SS21シリーズ』利用方法について教えてください。
当該建物は整形な低層免震建物でおおむね弾性挙動の範囲内となりますが、荷重〜変形関係(剛性)をより反映させるため、『Dynamic復元力特性モデラ』を用いてトリリニア特性に置換し、『DynamicPRO』の解析モデルに採用しました。
応答解析に使用する地震波には、告示波(3波)に加え、サイト波として東海・東南海連動型地震、および南海トラフ沿いの巨大地震を想定した長周期地震動(静岡SZ2)を採用しています。免震構造の設計においては、免震層の有無による固有値解析の比較検証、告示波や観測波に応じた地震動レベルの変更、さらに免震部材の特性値のばらつき(正側・標準・負側)を考慮したケース分けなど、数多くの入力データによる複数ケースの解析が必要となります。『DynamicPRO』は操作性と解析速度に優れているため、これらのすべての解析結果を迅速に確認・検証する上で、非常に有効なツールとして活用しています。


別途検討した項目はございますか?
減衰こまの主軸方向に生じる減衰力は、大梁に剛接合した受け基礎[H-488×300×11×18 (SN400B)]で負担させる計画としています。また、建物が最大作用角度まで変形した際、直交(弱軸)方向に作用する減衰力およびねじれモーメントについては、受け基礎束柱に剛接合した斜材[H-200×200×8×12(SS400)]に負担させることとし、それぞれの部材において安全性の確認を行いました。また束柱と斜材の分配比は1:48.3と十分小さく束柱へのねじりモーメントの影響は十分小さいことも併せて確認しました。

今後弊社ソフトウェアに期待していることはありますか?
設計当時は、『SS7』の一連の入力情報を、上部構造データと免震部材の付加軸力検討を考慮した基礎構造データの2つに分割して設計を行っていました。
現在は、『SS7』データを『3D・DynamicPRO』や『IsolationPRO』に読み込んで、立体解析による地震応答解析や免震層の配置計画が行えるようになっています。さらに『SS7 Op.免震部材』を活用すれば、支承材の軸力変動に伴う付加曲げモーメントやせん断力変動を自動で収束計算でき、余裕度の検討にも使用可能です。今後の設計実務において、非常に有効なツールとして積極的に活用していきたいと考えています。





本日は、ありがとうございました。
取材協力:佐藤 忠俊 様
取材日:2026年9月
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- 【 会社名 】
- 株式会社 内藤建築事務所
- 【 URL 】
- https://www.naito-archi.co.jp/
- 【 所在地 】
- 京都府京都市
- 【 事業内容 】
- 建築・土木・地域開発・環境整備に関する企画、設計、監理および関連するコンサルタントおよびそれらに附帯する一切の業務









