『SS21／DynamicPRO』の導入事例

どのような物件が多いでしょうか？

当社は、会社名のとおり免制震建物ばかりです。配置計画や協力設計事務所様へ免制震物件に対する設計支援業務をメインに行っています。扱う物件としては、最近では、共同住宅はほとんど無くむしろ割りと多いのは病院系や事務所系です。主に設計支援では動的解析や装置の配置計画を行っていますが、今では耐震補強に関する業務も増えてきております。耐震補強では事務所ビルの中間階レトロフィットも行いました。通常、賃貸の事務所ビルだと全フロア補強するとなると、いろいろな問題が発生しますが、今回の中間階免震ではテナント等の移動もなくスムーズに補強ができたと喜ばれました。他には制震改修で鉄骨の工場などでダンパー（減衰こま等）を使用した実績もあります。

ご利用のきっかけを教えてください。

当社の設計支援業務としては、通常ですと建物の軸力や復元力（Q-δ）の情報を頂いて自社プログラムでバイリニアやトリリニアにモデル化するのですが、業務の効率化を考えて構造設計業界で一般的に利用されている一貫構造計算プログラムは圧倒的にユニオンさんの『SS3』であること、また汎用性が高いということで導入いたしました。それが導入のきっかけですね。

他社との比較について

他社メーカーさんの場合だと装置が限られてしまうことがありますが、『DynamicPRO』だとパラメーターが細かく、また、早く新製品に対応してくれているので助かります。以前ですと、少し複雑な構造になるとどうしても任意系プログラムを利用しないと解析ができなかったり、アウトプットも見にくかったりしていましたが、今では『SS3』でも剛床を外したり、複雑な構造にも対応できるところが使いやすいです。

ご利用になって良かったところをお教えください。

当社が協力させていただいている設計事務所さんはほとんどがユニオンさんの『SS3』を使ってらっしゃるので『SS3』のデータをダイレクトに頂き、すぐに動的解析できるところです。また『DynamicPRO』には搭載されている免制震装置のラインナップが豊富ですので、応答解析や試設計、予備応答が行いやすいところですね。

特に『DynamicPRO付加減衰オプション』に関しては、各メーカーのダンパー等、最新のパラメーターが細かく入っておりスムーズに最後まで解析できるところがいいですね。中の数値に関しましてもブラックボックスになっておらず簡単にカスタマイズできるので大変助かります。例えば減衰こまを短いスパンに配置する場合、ニーズに合わせて製品を入力しています。そのデータを直接『DynamicPRO』をお持ちのお客様に渡すことができて大変便利です。操作性に関しても大変扱いやすく分かりやすいですし、出力に関しましても評定等で使用されているソフトウェアなので大変利便性が高いプログラムだと感じています。

最後にユニオンシステムに対してご意見ご感想をお願いします。

非常に良く対応していただいてますね。これからもいろいろな情報をまた教えていただければ助かります。またこれからは免震や制震による耐震改修が増えてくることが予測されますので、そちらのプログラム強化にも期待しています。

本日は、ありがとうございました。

取材協力：齊木 健司 様